【ホームページ制作で気をつけたいことシリーズ】第18弾 タグの閉じ忘れ
タグの閉じ忘れ
ホームページ制作におけるタグの閉じ忘れは、初心者から経験豊富なウェブデベロッパーまで誰もが陥りがちなミスです。
このコラムでは、タグの閉じ忘れによる問題点と、それを防ぐための対策についてみていきましょう。
タグの閉じ忘れによる影響
タグの閉じ忘れによる影響は、ホームページの見た目や機能に直結する重要な問題です。
ここでは、その影響をさらに詳しく説明します。
表示の崩れ
レイアウトの乱れ
タグの閉じ忘れによって、ブラウザは正しくHTMLを解釈できず、予期しないレイアウトの崩れが生じます。
例えば、未閉じの
この結果、意図しない場所に要素が配置されたり、スタイルが適用されなかったりします。
要素の重なり
CSSとHTMLは密接に連携しているため、タグの閉じ忘れはCSSの適用にも影響を与えます。
例えば、閉じ忘れた
パフォーマンスの低下
追加のレンダリング処理
ブラウザは、タグの閉じ忘れを補完するために追加の解析処理を行います。
これにより、ページのレンダリング時間が延び、ユーザーがページを表示するまでに時間がかかることがあります。
特にモバイルデバイスでは、処理能力が限られているため、これが顕著に影響します。
メモリ消費の増加
不適切なHTML構造は、メモリ消費を増加させることがあります。
例えば、大量の未閉じタグが存在すると、ブラウザがそれらを処理するために余分なメモリを消費し、ページの応答性が低下することがあります。
SEOへの悪影響
クローラーの解析エラー
検索エンジンのクローラーは、HTMLの構造を元にページ内容を解析します。
タグの閉じ忘れにより、クローラーが正しくページを解析できない場合、重要なコンテンツが評価されない、または誤った評価を受ける可能性があります。
例えば、h1タグが閉じ忘れられていると、主要な見出しが正しく認識されず、ページのSEOスコアに悪影響を及ぼします。
インデックスの失敗
極端な場合、タグの閉じ忘れが多発するページは、検索エンジンによってインデックスされないことがあります。
これは、検索エンジンがページを読み取る際に重大なエラーと判断するためです。
インデックスされなければ、そのページは検索結果に表示されず、アクセス機会を大幅に損ないます。
アクセシビリティの問題
スクリーンリーダーの誤動作
アクセシビリティの観点からも、タグの閉じ忘れは重大な問題です。
スクリーンリーダーは、HTMLの構造を元にページ内容を音声で読み上げますが、タグが閉じ忘れられていると、誤った順序で内容が読み上げられることがあります。
これにより、視覚障害者が正しくページ内容を理解できなくなります。
フォームの誤動作
フォーム要素のタグが閉じ忘れられていると、ユーザーが入力できない、または送信できない問題が発生します。
例えば、formタグが閉じ忘れられていると、ブラウザがフォーム全体を正しく認識せず、ユーザーの入力データが正しく送信されないことがあります。
タグの閉じ忘れを防ぐ方法
タグの閉じ忘れを防ぐための方法について、詳細に説明します。
以下の方法を活用することで、タグの閉じ忘れを防ぎ、コードの品質を向上させることができます。
バリデーションツールの活用
W3C Markup Validation Service
W3Cが提供するマークアップバリデーションサービスを利用することで、HTMLやXHTMLの構文エラーをチェックできます。
URLを入力するだけで、ページ全体の構文チェックが行えます。
エラーが発見されると、その詳細と修正方法が提示されるため、タグの閉じ忘れを特定しやすくなります。
他のバリデーションツール
HTML TidyやNu Html Checkerなど、他にも多数のバリデーションツールが存在します。
これらのツールも同様に構文エラーをチェックし、タグの閉じ忘れを防ぐ手助けをします。
コードエディタの活用
Visual Studio Code
Visual Studio Codeは、多くのプラグインと拡張機能が利用可能で、自動補完やリアルタイムのエラー検出機能を提供します。
例えば、HTML Snippetsプラグインを使うと、タグを入力すると同時に閉じタグが自動で挿入されます。
Sublime Text
Sublime Textも自動補完機能があり、HTMLをコーディングする際にタグを自動的に閉じる機能があります。
また、Emmetプラグインを利用することで、簡単なコマンドで複雑なHTML構造を素早く生成できます。
ペアプログラミング
ペアプログラミングは、二人の開発者が一つのコンピュータを使って共同でコーディングを行う方法です。
一人がコードを入力し、もう一人がそのコードをチェックすることで、タグの閉じ忘れや他のミスを防ぎます。
この方法は、特に複雑なレイアウトや多くのタグが絡む場合に有効です。
定期的なコードレビュー
チーム内レビュー
定期的なコードレビューを実施することで、複数の目でコードを確認し、タグの閉じ忘れや他の潜在的な問題を発見します。
コードレビューは、一般的にプルリクエストの形で行われ、チームメンバーがコメントを付けて修正点を提案します。
自動化されたコードレビュー
CI(継続的インテグレーション)ツールを利用して、コードがリポジトリにプッシュされるたびに自動的にバリデーションを行うことができます。
これにより、タグの閉じ忘れや他の構文エラーが早期に発見され、修正が促されます。
HTMLテンプレートエンジンの使用
テンプレートエンジンのメリット
テンプレートエンジンを使用することで、HTMLコードの生成を自動化し、タグの閉じ忘れを防ぐことができます。
例えば、MustacheやHandlebarsは、プレースホルダーを使用して動的にコンテンツを挿入し、タグの構造を正確に保ちます。
サーバーサイドテンプレートエンジン
サーバーサイドテンプレートエンジン(例:Jinja2、EJS、Pug)は、HTMLコードを生成する際に変数やループを使用することができ、複雑なページレイアウトを簡単に管理できます。
これにより、手動でのタグ管理が減り、閉じ忘れのリスクが低減します。
フロントエンドフレームワークの使用
ReactやVue.js
ReactやVue.jsのようなフロントエンドフレームワークは、コンポーネントベースのアーキテクチャを提供し、タグの閉じ忘れを防ぎます。
これらのフレームワークでは、コンポーネントごとに独立したHTML構造を定義し、それらを組み合わせてページ全体を構築します。
コンポーネントが自動的に閉じられるため、手動でタグを閉じ忘れるリスクがありません。
まとめ
タグの閉じ忘れは、見た目の崩れからパフォーマンスの低下、SEOへの悪影響、そしてアクセシビリティの問題まで、様々な形でホームページの品質に大きな影響を与えます。
これを防ぐために、適切なツールや方法を使用し、定期的なチェックを行うことでミスを減らすことができます。
こうした対策を講じることで、ユーザーにとって快適で信頼性の高いホームページを作成することができるでしょう。
このコラムを書いた人
Misato
AdvisorDirectorDesignerFront-end-engineer
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