【ホームページ制作における歴史】1990年代前半: ホームページの黎明期 | ホームページ制作 サポート|メディアプライムスタイル 埼玉

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    株式会社メディアプライムスタイル コラム記事 【ホームページ制作における歴史】1990年代前半: ホームページの黎明期 サムネイル画像 【ホームページ制作における歴史】1990年代前半: ホームページの黎明期

    インターネットとホームページの誕生背景

    1990年代前半は、現在私たちが日常的に利用しているインターネットが一般に広まり始めた時期です。この時期、インターネットの利用は一部の学術機関や研究者に限られていましたが、次第に商業利用や個人利用へと拡大していきました。その中心的な存在となったのが「ホームページ(Webページ)」です。

    世界初のウェブサイト誕生

    1990年、欧州原子核研究機構(CERN)のティム・バーナーズ=リー氏が、世界初のウェブサイトを公開しました。このサイトは、World Wide Web(WWW)の仕組みや基本的な技術仕様を紹介するものでした。彼が開発したのは、
    ・HTML(HyperText Markup Language)
    ・HTTP(HyperText Transfer Protocol)
    ・URL(Uniform Resource Locator)
    これらの技術は、今もホームページ制作の基盤となっています。

    最初のホームページの役割

    黎明期のホームページは、情報の共有を目的とした非常にシンプルなものでした。文字情報が中心で、画像や動画といったマルチメディア要素はほとんどありませんでした。その理由は、当時の通信速度が非常に低く、画像ファイルを扱うだけでも大きな負荷がかかったからです。

    ホームページ制作の初期段階

    手作業によるHTMLコーディング

    1990年代前半、ホームページを制作するには、すべてのコードを手作業で記述する必要がありました。現在のようなビジュアルエディターやCMS(コンテンツ管理システム)は存在せず、HTMLファイルをテキストエディタで直接編集する方法が一般的でした。

    主なタグとその役割

    当時のHTMLは非常にシンプルで、以下のような基本タグが使用されていました。

    • htmlタグ:HTML文書の開始と終了を示す。
    • headタグ:メタ情報を記述する部分。
    • titleタグ:ブラウザのタイトルバーに表示されるテキスト。
    • bodyタグ:実際に表示されるコンテンツを記述する部分。
    • aタグ:リンクを作成するためのタグ。
    • imgタグ:画像を表示するためのタグ。

    これらのタグを組み合わせて、単純なテキストページを作成することが主流でした。

    静的なコンテンツが中心

    当時のホームページは、いわゆる「静的サイト」として制作されていました。一度作成されたHTMLファイルは、更新する際にも直接編集が必要で、現在のように動的にコンテンツが変化する仕組みはありませんでした。
    このため、ホームページの更新頻度は低く、情報提供の一方通行的なメディアでした。

    インターネットの普及とホームページの拡大

    米国における商業利用の解禁

    1991年、米国ではインターネットの商業利用が解禁され、企業がホームページを利用する動きが加速しました。それまで学術目的が中心だったインターネットが、ビジネスの場でも活用されるようになり、企業の宣伝や情報提供の手段としてホームページが注目を集めました。

    初期ブラウザの登場

    ホームページの利用を支えたのが、ブラウザの進化です。1993年に登場したMosaicは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を採用し、画像を表示できる最初のブラウザとして広く普及しました。これにより、テキスト中心だったホームページに画像を組み込むことが可能となり、視覚的な魅力が向上しました。

    Mosaicの登場は、インターネット利用者を増加させ、ホームページ制作の需要を大きく押し上げるきっかけとなりました。これが後に、より高度なブラウザであるNetscape NavigatorやInternet Explorerの開発へとつながります。

    日本におけるホームページ黎明期

    NIFTY-ServeやPC-VANの登場

    日本でも1990年代初頭に、インターネットに接続するためのサービスが徐々に広まりました。NIFTY-ServeやPC-VANなどのパソコン通信サービスがその代表例です。これらのサービスは、当初は独自のネットワーク内でのコミュニケーションが中心でしたが、次第にインターネット接続サービスを提供するようになり、ホームページの閲覧や制作が可能になりました。

    大学や研究機関からの普及

    日本で最初にホームページを利用し始めたのは、大学や研究機関でした。特に、情報工学やコンピュータ科学を専門とする学術機関では、世界と情報を共有するためにホームページが積極的に活用されました。

    ホームページ制作における課題と可能性

    制作における技術的な課題

    黎明期のホームページ制作には、多くの技術的な課題が伴いました。

    1. 通信速度の遅さ
      画像や動画の読み込みに時間がかかり、ユーザー体験に影響を与えました。
    2. デザインの制約
      HTMLの機能が限られていたため、レイアウトは単純なものに限られていました。
    3. アクセスの制限
      家庭用インターネット接続が普及していなかったため、主な利用者は限られていました。

    新たな可能性

    それでもホームページは、情報を世界中に瞬時に共有できるという革命的な可能性を秘めていました。この可能性が認識されるにつれ、企業や個人がホームページを持つことがステータスや新しいビジネスチャンスと見なされるようになりました。

    まとめ

    1990年代前半のホームページ制作は、現在のインターネット社会の基盤を築いた重要な時期でした。当時はシンプルで限られた機能しか持たなかったホームページも、技術の進化とともに複雑で多機能なものへと進化しました。この黎明期の試行錯誤が、今日のウェブ制作の礎となっています。

    これからもホームページは進化し続け、新たな技術やニーズに応じて変化していくでしょう。黎明期を振り返ることで、今後のホームページ制作においても基本を大切にしながら、新しい可能性を探っていくことが求められます。

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このコラムを書いた人

さぽたん

AdvisorDirectorDesignerFront-end-engineer

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