いつからあるの?リキャプチャの歴史
目次
リキャプチャとは?
リキャプチャ(reCAPTCHA)は、ホームページ上で人間とボット(自動化プログラム)を区別するための技術です。この技術は、ホームページが不正アクセスやスパムを防止するために使われます。インターネットの安全性と使いやすさを両立させるための重要な技術です。その歴史を詳しくみていきましょう。
reCAPTCHAの誕生
2007年:リキャプチャの始まり
リキャプチャは、2007年にカーネギーメロン大学の研究チームによって開発されました。このプロジェクトは、コンピューター科学者のルイス・フォン・アーン(Luis von Ahn)によって指導されました。フォン・アーンは、「CAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart)」という概念を開発した人物でもあります。リキャプチャの最初の目的は、スパム防止のためにユーザーがボットではないことを確認するだけでなく、大規模なデジタル化プロジェクトにも貢献することでした。
リキャプチャの初期バージョンでは、ユーザーに歪んだ文字の画像を表示し、それを正しく入力するよう求めました。この画像は、デジタル化プロジェクトにおける文字認識エラーから生成されており、ユーザーがそれを入力することで、人間の視覚的判断力を活用してテキストのデジタル化が進められました。
Googleによる買収と進化
2009年:Googleによる買収
2009年、Googleはリキャプチャを買収しました。この買収により、リキャプチャの技術とデータを利用してGoogleのデジタル化プロジェクト、特にGoogle BooksやGoogle News Archiveの品質向上が図られました。Googleのリソースを活用することで、リキャプチャはさらに進化し、より多くのホームページで広く採用されるようになりました。
2014年:No CAPTCHA reCAPTCHAの登場
ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、Googleは2014年に「No CAPTCHA reCAPTCHA」を導入しました。このバージョンでは、ユーザーは「私はロボットではありません」というボックスにチェックを入れるだけで確認が完了します。これは、JavaScriptを利用してユーザーの行動を分析し、人間かどうかを判断する新しい方法を採用しています。
最新技術への移行
2018年:reCAPTCHA v3の導入
018年、GoogleはreCAPTCHA v3をリリースしました。このバージョンでは、ユーザーの行動を解析してスコアを生成し、ユーザーが人間であるかどうかを判断します。v3の大きな特徴は、ユーザーに追加の確認作業を求めずに、バックグラウンドでボットを検出することができる点です。これにより、ユーザー体験がさらに向上しました。
影響と将来
リキャプチャは、インターネット上のスパムやボットによる攻撃からホームページを守るための強力なツールとなっています。その進化により、ユーザー体験を損なうことなくセキュリティを強化することが可能となりました。未来においても、リキャプチャは人工知能や機械学習の進歩に伴い、さらに高度なボット検出技術を提供することが期待されています。
まとめ
リキャプチャの歴史は、インターネットの進化とともに歩んできた歴史でもあります。スパム防止から始まり、大規模なデジタル化プロジェクトの支援、そしてユーザー体験の向上を目指した技術革新と、リキャプチャは常にその時代のニーズに応じて進化してきました。今後も、リキャプチャはインターネットのセキュリティと利便性を両立させる重要な技術として、さらなる発展が期待されます。
このコラムを書いた人
Misato
AdvisorDirectorDesignerFront-end-engineer
ホームページに関するお困りごと、
ご不明点があればお気軽にお問い合わせください!