- オープンソースであること
誰でも自由に利用・改良できるライセンスの下で公開されました。 - 使いやすい管理画面
初心者でも直感的に操作できるインターフェースを採用。 - プラグインシステム
後に追加され、機能を自由に拡張できる仕組みを導入。 - ウェブ標準への準拠
検索エンジンに最適化されたコードが生成される設計。 - 検索エンジンとの相性の良さ
SEOに強い設計が多くのウェブサイト運営者にとって魅力的でした。 - 豊富なプラグインとテーマ
無料・有料を含め、数万種類の拡張機能やデザインが提供されています。 - 柔軟性
ブログだけでなく、企業サイトやECサイト、ニュースポータルなど、多用途に対応。 - 低コスト
無料で使用できるため、小規模事業者や個人ユーザーにも利用しやすかった点。
【WordPressの歴史】WordPressの誕生
目次
WordPressとは何か?
WordPressは、現在世界で最も広く使用されているオープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)です。ブログから始まり、現在では企業サイトやオンラインショップ、ニュースサイトまで幅広いウェブサイトに対応しています。その使いやすさ、カスタマイズ性、そして豊富なプラグイン・テーマが特徴です。WordPressの成功の背後には、初期のビジョンやコミュニティの協力、そして時代のニーズを的確に捉えた進化があります。
本稿では、WordPress誕生の背景やその成り立ちについて詳しく解説します。
WordPress誕生前の状況
WordPressが登場する前、ウェブサイトの構築はHTMLやCSS、JavaScriptといった専門知識が必要な作業でした。しかし、技術的なハードルが高いため、多くの人が自分でウェブサイトを作ることができませんでした。この問題を解決するため、2000年代初頭には「ブログツール」が登場し始めます。その中で特に注目されたのが、b2/cafelogというブログツールです。
b2/cafelogは、2001年にフランスのプログラマー、**ミシェル・ヴァルドリギ(Michel Valdrighi)**が開発したツールで、PHPとMySQLを使用して動作するオープンソースのブログシステムでした。しかし、2003年にミシェルがb2/cafelogの開発を停止します。この時点で、b2/cafelogは約2,000件のブログサイトで使用されていましたが、開発の停滞により存続が危ぶまれる状況に陥ります。
WordPress誕生のきっかけ
2003年、アメリカの大学生であり、写真愛好家でもあった**マット・マレンウェッグ(Matt Mullenweg)は、自身のブログで使用していたb2/cafelogの今後を懸念し、新しい方向性を模索していました。同じ年、イギリスの開発者マイク・リトル(Mike Little)**が、マットのブログにコメントを残し、「一緒にこのツールを改良しないか」と提案します。
このやり取りがきっかけとなり、二人は協力してb2/cafelogを基にした新しいブログツールの開発を始めました。このプロジェクトが後にWordPressと名付けられ、2003年5月27日に最初のバージョン「WordPress 0.7」がリリースされました。なお、「WordPress」という名前は、マットの友人であるクリスティン・セレック(Christine Selleck)が提案したものです。
初期のWordPressの特徴
最初のバージョン「WordPress 0.7」は、b2/cafelogのコードを基にしたものでしたが、多くの改善が加えられました。特に以下の点が初期のWordPressの特徴として挙げられます。
これにより、初心者からプロの開発者まで幅広いユーザー層に支持される基盤が築かれました。
WordPressの成長と普及
WordPressは、オープンソースの強みを活かし、グローバルな開発者コミュニティの協力によって急速に進化していきました。2004年にはバージョン1.2がリリースされ、初めてプラグインシステムが導入されます。この機能により、開発者が独自の機能を追加しやすくなり、WordPressの可能性が大きく広がりました。
さらに、2005年に登場したバージョン1.5では、テーマシステムが導入され、ウェブサイトのデザインを簡単に変更できるようになりました。これにより、技術的な知識がなくても、ユーザーがプロフェッショナルな見た目のサイトを作れるようになりました。
WordPressが広がった理由
WordPressがここまで普及した理由の一つは、オープンソースならではの自由度とコミュニティの存在です。ユーザー同士が情報を共有し、改善案を提案することで、WordPressは常に進化し続けています。また、以下の要因も成長を後押ししました。
現在のWordPressとその影響
WordPressは、ブログツールとして始まりましたが、現在では世界中のウェブサイトの43%以上で使用されるまでに成長しました(2024年時点)。その影響力はウェブ業界全体に及び、ウェブサイト制作の民主化を実現したといえます。
さらに、WordPressは技術的な進化も遂げており、近年ではブロックエディター「Gutenberg」や、ヘッドレスCMSとしての利用など、新たな可能性を追求しています。
まとめ
WordPressの誕生は、2003年にb2/cafelogの後継ツールを求める動きから始まりました。マット・マレンウェッグとマイク・リトルの協力、オープンソースの特性、そしてグローバルなコミュニティの支援が、WordPressの進化と普及を支えました。
現在も進化を続けるWordPressは、単なるツール以上の存在となり、多くの人々にとってウェブの入り口としての役割を果たしています。これからも新たな可能性を追求し、ウェブの未来に貢献し続けるでしょう。
このコラムを書いた人
さぽたん
AdvisorDirectorDesignerFront-end-engineer
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