インターネットプロトコル（Internet Protocol）は、コンピュータネットワーク上でのデータ通信を制御するためのルールや規約の集合体です。インターネット上でデータを送受信するために使用される通信プロトコルの一部であり、略称としてIPとも呼ばれます。

インターネットプロトコルは、データのパケット化、ルーティング、転送、エラーチェック、アドレス指定など、ネットワーク上のデータ通信に必要な機能を提供します。具体的には、IPアドレスを使用してノード（コンピュータやネットワーク機器）を一意に識別し、パケットを送受信するためのルーティングやフラグメント化などの処理を行います。

IPプロトコルは、IPバージョン4（IPv4）とIPバージョン6（IPv6）の2つが広く使用されています。IPv4は32ビットのアドレス空間を使用し、例えば「192.0.2.1」といった形式で表現されます。一方、IPv6は128ビットのアドレス空間を使用し、より多くのアドレスを提供します。

インターネットプロトコルは、他のプロトコルと組み合わせて使用されることもあります。例えば、データの転送にはTCP（Transmission Control Protocol）やUDP（User Datagram Protocol）などのトランスポートプロトコルが利用されます。これらのプロトコルは、IPプロトコルの上位層で動作し、データの信頼性や順序性などの要件を満たす役割を担っています。

インターネットをはじめとするコンピュータネットワークの基盤として重要な役割を果たしています。さまざまなデバイスやサービスがインターネットプロトコルを利用して通信を行っており、ネットワーク上の相互接続性を実現しています。