ブロック暗号方式は、データを固定サイズのブロックに分割し、各ブロックを独立して暗号化する暗号化方式です。各ブロックは同じ鍵を使用して暗号化および復号化されます。

ブロック暗号方式では、データがブロックサイズに合わせてパディング（余白）される場合もあります。ブロックサイズはアルゴリズムによって異なりますが、代表的なブロック暗号アルゴリズムのブロックサイズは、DESで64ビット、AESで128ビットです。

代表的なブロック暗号アルゴリズムには、DES（Data Encryption Standard）、3DES（Triple Data Encryption Standard）、AES（Advanced Encryption Standard）などがあります。これらのアルゴリズムは、異なる鍵長やラウンド数などのパラメータを持ち、異なるレベルのセキュリティと性能を提供します。

ブロック暗号方式は、各ブロックを独立して暗号化するため、データの一部が変更された場合でも影響が限定されます。しかし、大量のデータを一度に処理する場合には、ブロックごとの暗号化と復号化のオーバーヘッドが発生する可能性があります。

また、ブロック暗号方式では鍵の管理が重要となります。同じ鍵を使用するため、鍵の安全な共有と適切な鍵管理手法が必要です。鍵の漏洩や不正な取得が起こると、暗号化されたデータが解読される可能性があります。

最近の傾向としては、ブロック暗号方式を応用してモードや操作モードを組み合わせることで、暗号化のセキュリティや効率性を向上させる試みが行われています。例えば、CBC（Cipher Block Chaining）モードやCTR（Counter）モードなどがあります。これらのモードは、ブロック暗号方式の基本的な概念を拡張して、データの完全性や認証の確保などの追加のセキュリティ要件に対応します。