JWT(JSON Web Token)は、情報を安全に伝達するための軽量なデータ形式です。JWTは、JSON形式でエンコードされたトークンです。主に認証や情報交換に使用され、ウェブアプリケーションやAPIにおける認証手段として広く利用されています。
JWTは以下の3つのパートから構成されます。
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ヘッダー(Header): JWTのタイプや使用するアルゴリズムなどのメタデータが含まれます。ヘッダーはBase64URLエンコードされています。
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ペイロード(Payload): JWTに含める情報やクレーム(claim)が格納されます。クレームには事前定義されたものやカスタムのものが含まれ、ユーザーの識別情報やアクセス権限などの情報が含まれることがあります。ペイロードもBase64URLエンコードされています。
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署名(Signature): ヘッダーとペイロードを結合し、秘密鍵を用いて署名が作成されます。署名はデータの完全性と信頼性を確保するために使用されます。署名は、ヘッダーとペイロード、および秘密鍵を用いた特定のアルゴリズムに基づいて生成されます。
JWTの主な特徴は次の通りです。
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軽量性: JWTはコンパクトなデータ形式であり、データサイズが小さいため、ネットワーク上での効率的な転送が可能です。
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自己完結性: JWTには自己完結性があり、必要な情報がトークン自体に含まれているため、データベースやサーバー側のステートを必要としません。これにより、スケーラビリティが向上します。
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可読性: JWTはJSON形式であり、データが人間にとっても可読性が高いため、デバッグやデータの解析が容易です。
JWTは認証や情報の交換に使用されますが、セキュリティには注意が必要です。秘密鍵の適切な管理や署名の検証、トークンの有効期限の管理などが重要です。また、JWTはデータがベース64エンコードされているだけであり、暗号化は含まれていないため、機密性を確保するためには別途暗号化が必要です。