SameSite属性は、Cookieのセキュリティ属性の1つであり、クロスサイトリクエストの制御に使用されます。SameSite属性は、Cookieがどのように送信されるかを制御し、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)などの攻撃を防ぐために重要な役割を果たします。
SameSite属性には以下の3つの値があります。
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Strict: SameSite属性がStrictに設定されているCookieは、同一オリジンからのリクエストのみによって送信されます。つまり、クロスサイトリクエストがブロックされます。これにより、セッションハイジャックやCSRF攻撃などのリスクが軽減されます。ただし、SameSite属性がStrictに設定されている場合、一部の古いブラウザでは正しく動作しない可能性があるため、互換性に注意する必要があります。
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Lax: SameSite属性がLaxに設定されているCookieは、クロスサイトのナビゲーション(リンククリックや外部のリソースの読み込みなど)時には制限されますが、サイト内のPOSTリクエストなど一部のリクエストは許可されます。これにより、一部のユーザビリティの問題を回避しつつ、セキュリティを強化することができます。
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None: SameSite属性がNoneに設定されているCookieは、クロスサイトリクエストによっても送信されます。ただし、Secure属性も必要であり、HTTPS接続上でのみ送信されます。この設定は、クロスサイトのシングルサインオン(SSO)など、一部の利用シナリオにおいて必要とされます。
SameSite属性は、セキュアなWebアプリケーション開発において重要なセキュリティ制御の1つです。適切に設定されたSameSite属性は、ユーザーのセッションセキュリティを強化し、悪意のある攻撃から保護します。