SOAレコード(Start of Authority record)は、ドメインネームシステム(DNS)において、特定のゾーン(ドメイン)に関する権限情報を含むDNSリソースレコードの一種です。SOAレコードは、ゾーンの管理者やその他の重要なパラメータに関する情報を提供します。
SOAレコードには、以下の情報が含まれることがあります。
- ドメインのプライマリ(メイン)ネームサーバのホスト名:ゾーンを管理しているメインのDNSサーバのホスト名が指定されます。
- 管理者のメールアドレス:ドメインの管理者の連絡先として使用されるメールアドレスが指定されます。通常、末尾にピリオドが追加された形式(例: admin.example.com.)で表記されます。
- シリアル番号:ゾーンファイルのバージョンを示す一意のシリアル番号が指定されます。ゾーンファイルが更新されるたびに、この番号を増やす必要があります。
- 更新間隔:ゾーンファイルの更新頻度を示す数値が指定されます。一般的には秒単位で表されます。
- 再試行間隔:セカンダリ(バックアップ)ネームサーバが再試行を行うまでの時間を示す数値が指定されます。一般的には秒単位で表されます。
- エクスパイア間隔:ゾーンデータの有効期限を示す数値が指定されます。セカンダリネームサーバがこの期間内にプライマリネームサーバからゾーンデータを更新できない場合、セカンダリネームサーバはゾーンデータの使用を停止します。
- デフォルトのTTL(Time to Live):リソースレコードのキャッシュの有効期間を示す数値が指定されます。一般的には秒単位で表されます。
SOAレコードは、DNSゾーン内の各リソースレコードの権威性と一貫性を管理するために使用されます。DNSクライアントがドメインに関する情報を取得する際、まずSOAレコードを参照して権威サーバを特定し、その後、他のリソースレコードを取得します。